引き出しの中のメモ帳

邪眼と書いてよこしままなこと読め(((命令形

「神々と戦士たち」読了!

 今日は起きてからずっと本を読んで過ごしていました。

 ミシェル・ペイヴァーさんの作品はとても面白い……。

 やはり面白い物語は大人でも子供でも楽しめるものですね。

 ただやはり大人と子供では理解率に差が出てくるので昔読んだ本を大人になってから読み返すというのも乙なものです。

 

 そして、読み終わって気がついたのですけど、ミシェル・ペイヴァーさんの作品って実際の地球文明を元にかかれてた本だったんですね……。

 以前「クロニクル千古の闇」シリーズを読んでいた時には気がついていませんでしたが、「クロニクル千古の闇」シリーズはどうやら農耕以前の石器時代が舞台だったようです。

 今言われると確かにそうだった、と実感できるのですが、以前の私はそんなことは全く気にもとめずに物語を追っていました。

 

 で、肝心の「神々と戦士たち」ですが、こちらは青銅器時代古代ギリシアが舞台になっています。

 ミケーネやエジプトなどといった、聞き覚えのある地名が所々に出てきました。

 とは言えフィクションの冒険物語でもあるため、所々に実在しない名前などが出てきます。

 ですが、ミシェルさんはこの本のために青銅器時代エーゲ海世界の考古学を学び、実際の地に足を運んでみたり、イルカの生態を学んだり(後書きより)と、非常に様々なことを調べているようなので、是非一度は読んでみてもらいたいです。

 

 たかだか児童文学書だなんて言えないほどに世界が深い。

 ちょっとした小物にも現代とは異なる時代の様子が垣間見ることができます。

 

 児童文学書なので難しい漢字が使われていないことや、比較的単純な表現ばかりなどといった所はありますが、それさえ気にならなければ、と言うか読んでいる内に引きこまれて次へ次へと読み進めてしまう魅力があります。

 

 神々は恐ろしく力強い。

 自然は豊かで美しく、時折厳しい一面も見せる。

 主人公は泥臭い戦いを強いられますが、それでも決して折れることはなく。

 何よりイルカが可愛い。

 

 と言うかこの人の話は結構泥臭くてお世辞にも綺麗だとは言えないので好きです。

 でも自然の描写は何処までも綺麗な情景が想像できてしまうんですよね。

 

 今回だと輝く海の中を泳ぐイルカの群れだとか。

 

 イルカといえば、「クロニクル千古の闇」ではオオカミでしたが、今回の「神々と戦士たち」ではイルカが主人公の相棒というか親友なので、おそらく物語の中では海が重要になってくるような気がします。

 

 オオカミとは違って、常にそばにいることが出来るわけでは有りませんし、前作の主人公と違って言葉も通じないので(前作の主人公はオオカミ語を理解することができました)お互いの気持を完全に伝え合うことができません。それ故のすれ違いも起こります。

 そんな海と陸という異なる世界で暮らす主人公とイルカですが、それでも通じ合い、分かり合って仲直りをする姿と心が素敵です。

 

 異種族間の友情というのもこの人の作品テーマなのかなあと思ってみたり。

 異種族間で通じ合う友情って素敵ですよね……。

 私は大好物です。

 

 と、そろそろ書く内容もなくなってきたのでこれくらいにしておきましょうかね。

 そういえば魔術士オーフェンはぐれ旅の一巻をブックオフで見つけたので買ってみました。

 スレイヤーズも読んでみたいと思っているんですけどね……。

 オーフェンは中古じゃないと高すぎるし、スレイヤーズは巻数が多いので中々手が出ません。

 

 取り合えす今は溜め込んでいる小説を消化する事に全力を注ごうと思っています。

 SFだとか推理モノだとか10冊以上買うだけ買って読んでないんですよね……。